アンコール・ワットは世界遺産にも登録されている「アンコール遺跡」の中のひとつであり、カンボジア観光には欠かせない大人気のスポットです。
カンボジアの国旗にも描かれており「カンボジアといえばアンコール・ワット」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
そんなアンコール・ワットを訪れる際に気になる見どころや写真スポット、ガイドは付けるべきなのかなどについてご紹介します。
アンコール・ワットの場所
アンコール・ワットはシェムリアップ国際空港から車で約12分、シェムリアップの中心街からは車で約15分の場所にあります。
アクセス
アンコール・ワットへ向かうには、車やトゥクトゥクをチャーターするか、ツアーに申し込むのが一般的です。
車やトゥクトゥクチャーター
・ホテルから予約
・配車アプリを使う
空港やホテルからも予約することができ、アンコールワットへの往復だけ、1日貸切などさまざまな予約形態があります。
「Grab」や「Pass App」などの配車アプリもあり、行き先を地図上で指定できるので便利です。
私たちの場合はホテルまで無料送迎が付いていたのでそのままホテルへ向かい、ホテルの受付から予約しました。
トゥクトゥク1日チャーターで22USD。街中を走っているトゥクトゥクに交渉すると20USD以下で1日チャーターできたというような方もいたので、ホテル予約だと少し高めの設定かもしれません。
ホテルで行きたいところを伝えるとプランを組んでくれてドライバーの方に事前に伝えてくれるので、とてもスムーズでした。
ツアーを予約する
VELTRAや楽天トラベル観光体験、GETYOURGUIDEなどさまざまなサイトからアンコール・ワットを含むツアーが予約できます。
日本語ガイド付きのところも多く、初めてカンボジアに訪れる方でも安心。
チケットを買うところからサポートしてくれたりするので、ひとつひとつ自分で調べて行くという手間が省けて非常にスムーズに回ることができます。
朝日鑑賞ツアーや夕日鑑賞ツアー、半日観光ツアーなどさまざまなプランがあるので、旅行の日程に合わせて選んでみてください。
チケット売り場
アンコール・ワットへ向かうにはまずチケット売り場でチケットを購入します。HPからもオンラインで予約することもできるようです。
ツアーで参加する場合も基本的にはチケット代は含まれていないので、ツアーガイドさんのサポートのもとチケットセンターで購入することになります。
チケット売り場が空いているのは朝5:00~17:30まで。17:00〜17:30の間だけ翌日のチケットを購入することができます。
17:00〜17:30に購入した場合は、翌日分のチケットだったとしても当日から使えるそうですが、この時間から行ける遺跡は限られているようです。
2022年12月までは1日券で2日、3日券で5日使用できたりと、お得なキャペーンを実施しています。
アンコール・ワットとは
アンコール・ワットは、12世紀にアンコール王朝の国王が約30年かけて建てたヒンドゥー教の寺院です。
1992年にはそのほかの遺跡を含む「アンコール遺跡」として世界遺産に登録されています。
アンコール遺跡はほとんどが東向きに建てられているのに対し、アンコール・ワットは逆の西向きに建てられています。
東側は人が生まれて来る方角、西は人が亡くなる方角とされていたため、国王が自分のお墓として建てたのではないかともと言われているそうです。
アンコール・ワットの見どころ
アンコール・ワットは、東西1,500メートル、南北1,300メートル、幅190メートルのお堀で囲まれており、かなり広大な敷地です。
そのため、ひとつひとつ丁寧に見ているとかなり時間がかかります。
カンボジアは1年を通して暑く体力が消耗するため、見たいスポットを絞って訪れるのがおすすめです。
入り口を守る蛇の神様
アンコール・ワット内には蛇の神様「ナーガ」の像がいたるところにあります。
蛇は守り神とされており、この像は入口とされる場所に多く見られます。
頭の数は5つ、7つ、9つなど基本的に奇数です。奇数はカンボジアではラッキーナンバーとして知られているそうです。
回廊の壁画
回廊の壁画には「マハーバータラ」「ラーナーヤナ」「天国と地獄」「乳海攪拌」などヒンドゥー教の神話やインドの叙事詩に基づく、さまざまなレリーフが彫られています。
上の写真は天国と地獄を表しており、上の世界が天国、下ではは地獄に落とされた者たちが罰を受けています。
真ん中ではインドの神話に出てくる神鳥「ガルダ」が天国を支えています。
アンコール・ワットを建設したと言われているスーリヤヴァルマン2世が、戦いに向かう前に占い師から助言を受け、指示をしているところです。
この一連の物語は、実際に見ながらぜひガイドさんの説明を受けてみてください。より分かりやすく印象にも残ります。
私たちもガイドを依頼したのですが、他の国から来た観光客の方も、この部分はほとんどの方がガイドさんの説明を受けていた印象です。
沐浴場
第一回廊と第二回廊の間には十字回廊があり、そこに4つの沐浴場の跡地があります。
当時はここに雨水をためて、身を清めていたと言われているそうです。
ここに座って写真を撮っている方もたくさんいました。
第三回廊と中央祠堂
さらに奥へと進んでいくと、第三回廊と中央祠堂があります。
このエリアはアンコール・ワット内で最も神聖な場所なので、露出の高い服装で入ることができません。帽子など被っている場合も取るように案内されます。
コロナ前までは、この階段の前で1時間以上並ぶこともあったそうです。
当時この第三回廊に入ることができたのは、王様と位の高い僧侶のみだったそうです。
王様だけが見ることができた景色だと思うと、より感動がありますね。
さらに、アンコール・ワット内にはいたるところに女神の彫刻が彫られています。
中でも、この第三回廊に掘られている女神は非常にきれいな状態で残っており、神秘的な雰囲気です。
女神の頭の装飾はひとつひとつ異なるそうなので、注目して見てみるのも面白いと思います。
アンコール・ワットの写真スポット
最初にもお伝えしたように、アンコール遺跡群はほとんどが東向きに建てられていますが、アンコール・ワットは逆の西向きに建てられています。
そのため、朝焼けの写真を撮るには適していますが、日が昇ると午前中は逆光になりがちです。
ガイドブックなどでもよく見る、池にアンコールワットが映り鏡のようになっている下のような写真を撮るスポットをご紹介します。
西側の正門から入って中に入って行くと、建物の手前左右に2つの池があります。私たちが訪れた際は左側の池は工事中だったため、右側の池の手前から撮影しました。
日が昇り逆光になるまでは、このようにシルエットを写すことができます。時間が経つと色味が変わって来るので、いつまでも見れてしまいますね。
秋分の日と秋分の日は、正面から見たときに太陽がちょうど中央の塔の真上に来るようになっているようなので、この時期に訪れる方はぜひそちらの写真も狙ってみてください。
この日の日の出は5:46で、私たちがアンコール・ワットに着いたのは朝の5時頃。
すでの池の周りには2〜3列の人だかりができていましたが、コロナ前はこんなものではなかったようです。
余裕を持って行きたい方は、チケットを前日に購入しておくのがよいと思います。
晴れた日に下のような写真を撮りたいときは、逆光になりにくい午後からの撮影がおすすめです。
こちらも右側の池の手前からの撮影です。日中は木がはっきりと見えるので、木を避けたやや右側のスポットがおすすめ。
2本の木の間から、アンコール・ワットの塔がきれいに見える場所があります。
アンコール・ワットはガイドを付けた方がいい?
私たちは期間限定で2日利用できるチケットだったので、1日目にガイドを付けて2日目は自分たちだけで回りました。
私たちがガイドさんを付けてみて感じたメリットなどをご紹介します。
・遺跡内をスムーズにまわれる
・いくつか遺跡をまわりたい場合も、うまく時間調整をしてくれる
・運転手さんとのやりとりも代行してくれる
・アンコール・ワットの歴史を詳しく知れる
・自分たちが映った写真を撮ってくれる
・写真スポットを教えてくれる
・客引きに声をかけられにくい
カンボジアは1年を通して暑いので、何時間もアンコール・ワット内を歩き回るのは結構きつい。スムーズに回れるのは体力的にもとても助かりました。
私たちが訪れた際はコロナの影響でガイド協会がやっていないところも多く、フリーランスとしてやっていかなければならない方が多くなったとのこと。
私たちを案内してくれたガイドの女性の方も、約2年ほどお休みしていたそうです。
今ガイドをやっている人たちは、本当にガイドが好きでやっている人ばかりだよ、と教えてくれました。
彼女はカンボジアの水道や道路を整備してくれた日本に感謝していて、そのお礼のために日本語を学び始めたそうです。
当時カンボジアで日本語を学べる学校は少なく、人から人へと日本語は受け継がれていったそうです。
「だから私の文法はあまり正しくありません」そんな風に言っていましたが、きちんと敬語を使った丁寧な日本語でした。
遺跡のことだけではなく、カンボジアについてもいろいろと教えてくれるので、旅行の予算に余裕がある方はぜひガイドさんをつけてみてください!
アンコール・ワットまとめ
アンコール・ワットは見どころが非常にたくさんある観光スポットです。
カンボジアは1年を通して暑いので、見たい場所や写真を撮りたい場所などを決めて、体力と相談しながら効率よくまわってみてください。
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